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標高約1,400m、3州の山並みを望むハイブリッドログ造りのラツィオス邸 in バナーエルク ノースカロライナ州

2026年07月2日 - 事例紹介

米国ノースカロライナ州エイブリー郡バナーエルクに建つ、アンティーク仕様のダブテイルログとティンバーフレームを融合させたハイブリットログハウス

The Latsios Hybrid Home – Banner Elk, NC

標高約1,400mの尾根に建つ、空と山を望む住まい

アメリカ東部を南北に延びるアパラチア山脈。その豊かな山岳風景に囲まれたノースカロライナ州バナーエルクの尾根に、アンティーク表面仕上げを施したダブテイルログとティンバーフレームを組み合わせたハイブリッドログハウスが建っています。

この邸宅が建つ自然の中で暮らしながら、街にも近いバナーエルクは、ゲートで管理された静かな山岳コミュニティです。

周囲には森林や牧草地が広がる一方、バナーエルク・ワイナリーまでは車で約3分、街の中心部までは約7分。レストランや買い物にもアクセスしやすい立地です。

スキー、ハイキング、ブルーリッジ・パークウェイ、グランドファーザー・マウンテンなど、アパラチア山脈を代表するアウトドア環境も身近にあります。

短期滞在向けの賃貸利用も認められているため、個人の別荘や家族のリトリートに加え、山岳リゾートの宿泊施設として活用する可能性も備えています。

敷地の標高は約1,400メートル。眼下には農地や住宅が広がり、その先には幾重にも重なる山々を約220度にわたって見渡すことができます。

北東にはバージニア州のマウント・ロジャース、南西にはノースカロライナ州を代表するグランドファーザー・マウンテン。3州にまたがる山岳風景は、この家にとって単なる背景ではありません。

リビングの大開口、屋根付きポーチ、寝室、浴室、サウナまで、住まいのさまざまな場所から景色を楽しめるように計画されており、敷地そのものが建築の中心的なテーマになっています。

ダブテイルログの重厚感と、ティンバーフレームの開放感

この建物を特徴づけているのが、約152×356mmのダブテイルログを積み上げたログ壁と、大断面の柱や梁によるティンバーフレームの組み合わせです。

ダブテイルログの壁は、力強い水平ラインと木に包まれるような落ち着きを生み出します。一方、建物中央のグレートルームや大きな開口部、屋根、ポーチにはティンバーフレームを採用。太い柱と梁で荷重を支えることで、ログ壁だけでは計画しにくい高い天井や広いガラス面を実現しています。

外壁のログや主要なティンバーフレーム部分は、釘やビスだけに頼るのではなく、木材同士を精密に組み合わせながら施工されました。

完成後も柱、梁、垂木、接合部を隠さずに見せることで、構造そのものが建物のデザインとなっています。

山岳風景に溶け込む外観

外観は、水平に伸びるログ壁と、建物中央に立ち上がるティンバーフレームの切妻によって構成されています。

中央の大きなガラス面を太い柱と梁が囲み、その両側には深い屋根に守られたポーチが広がります。ログの水平性と、ティンバーフレームの垂直方向への広がりが組み合わさることで、安定感を持ちながらも開放的な外観が生まれました。

下層階や基礎まわりには石張りを施し、木と石による山岳住宅らしい素材感を強調しています。

屋根には、天然のシダーシェイクを思わせる合成シダーシェイクを採用。深い陰影のある外観をつくりながら、耐火性能と推定約50年の耐久性を備えています。

周囲の山や牧草地になじむ素朴な表情と、現代の住宅として求められる性能を両立した外観です。

6.7メートルの天井と石積み暖炉を持つグレートルーム

玄関を入ると、この家の中心となるグレートルームが広がります。

天井高は約6.7メートル。勾配天井に沿って太い梁と垂木が連なり、正面の大開口が山と谷の景色を室内へ取り込みます。

ログ壁に囲まれた重厚な空間でありながら、ティンバーフレームによって視線が上下にも外へも抜けるため、圧迫感はありません。室内にいながら、山の展望台に立っているような開放感を味わえます。

空間のもう一つの主役が、幅約3.7メートルの石積み暖炉です。

床から高く立ち上がる石壁が太い木材と向かい合い、暖炉の炎がログや梁の凹凸を柔らかく照らします。マントルには、1832年に建てられた納屋から回収した古材を再利用。新しく建てられた住宅の中に、アパラチア地方の時間と記憶を取り込んでいます。

現在はガスログを使用していますが、薪を燃やす暖炉へ変更できるよう計画されています。

アンティーク表面仕上げのログがつくる室内の表情

室内では、幅の広い角ログと明るい色のチンキングが交互に現れ、壁全体に明確なリズムをつくっています。

ログの表面には自然な凹凸や工具痕を思わせるアンティーク仕上げが施され、光の向きや時間帯によって木肌の表情が変化します。

対して、天井や開口部を支えるティンバー材は濃い色で仕上げられ、ログ壁との間に奥行きが生まれています。

すべてを木で覆うのではなく、一部に白い壁面を取り入れていることも特徴です。大断面の木材を豊富に見せながら、室内が暗く重くなりすぎないよう、素材と色のバランスが整えられています。

景色を楽しむキッチンとダイニング

グレートルームに隣接するキッチンも、山の景色を暮らしの中へ取り込むように計画されています。

シンクの正面には大きな窓があり、調理をしながら谷や山並みを眺めることができます。木製キャビネットは、板張りの勾配天井や露出した梁と自然につながり、建物全体の統一感を保っています。

設備には大型のファームハウスシンク、ガスレンジ、食器洗浄機、冷蔵庫などを採用。カウンターには、深い緑色と複雑な模様を持つレインフォレストグリーン・マーブルが使われています。

木、石、黒い設備機器の組み合わせによって、素朴な山荘の雰囲気に現代的な機能性が加えられました。

ダイニングは、グレートルームよりも天井を抑えた落ち着きのある空間です。ログ壁に囲まれた親密な場所から、開口部越しに石積み暖炉のあるリビングが見え、各空間の役割を分けながら、住まい全体のつながりを保っています。

広く開放的なティンバーフレーム空間と、ログ壁に包まれた密度のある空間。この二つを使い分けていることが、ハイブリッドログハウスならではの魅力です。

山の眺望を楽しむプライベートサウナ

メインフロアには、3つのベッドルーム、2つのフルバスルーム、1つのハーフバスルームが配置されています。

マスターベッドルームには専用バスルームのほか、特注のドライ式フィンランドサウナを設置。サウナの窓からも、眼下に広がる谷と山々を眺めることができます。

ゲスト用の専用バスルームには赤外線サウナを備え、家族や来客もそれぞれの時間を快適に過ごせるよう計画されています。

マスターバスルームには独立型のバスタブ、木製洗面化粧台、石調の床材を採用。ログ壁の温かさを残しながら、清潔感のある現代的な水まわりに仕上げています。

もう一つのリビングとなる屋根付きポーチ

建物の外周には、合計約175㎡のポーチとデッキが設けられ、その約86%が屋根で覆われています。

深い屋根の下には、アウトドアソファやダイニング家具を配置できる十分な広さがあり、食事や読書、家族や友人との時間を屋外で楽しめます。

大きなガラス扉を開けば、グレートルームとポーチが一体となり、山の風や光が室内まで届きます。

高台から谷を見下ろすこのポーチは、単なる通路やデッキではなく、四季の変化を感じながら過ごすための、もう一つのリビングとして計画されています。

二つの構法が引き出す、山の家の可能性

このバナーエルクの邸宅は、ログハウスとティンバーフレームのどちらか一方を選ぶのではなく、それぞれの長所を組み合わせることでつくられました。

水平に積み上げたダブテイルログは、アパラチアの伝統建築を思わせる重厚感と、木に包まれる落ち着きを与えています。

一方、大断面のティンバーフレームは、約6.7メートルの天井、大きなガラス面、広いグレートルーム、開放的なポーチを可能にしました。

そこに石積み暖炉、再利用した古材、サウナ、将来の拡張性といった要素を加えることで、山岳住宅らしいワイルドな魅力と、現代の暮らしに必要な快適性を両立しています。

ログ壁の重厚感を残しながら、より高く、広く、明るい空間をつくる。

この邸宅は、ダブテイルログとティンバーフレームを融合させたハイブリッドログハウスの可能性を、雄大なアパラチアの風景の中で示しています。

httpv://www.youtube.com/watch?v=2BN0VA_DUDc

本プロジェクトについては、【ハースストーンホーム】までお問い合わせ下さい。

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By | 2026年07月2日

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