2025年06月10日 - 一般
近年、日本では自然志向のライフスタイルや別荘需要の高まりにより、ログハウスの人気が上昇しています。ここでは、特に流行している主なタイプとその特徴をご紹介します。
Popular Types and Key Features of Log Homes in Japan

1. 丸ログハウス(ハンドカット/マシンカット)
特徴:
- 丸太そのものを使用し、木のぬくもりを最大限に感じられるデザイン
- 重厚感があり、見た目のインパクトも大きい
メリット:
- 木の断熱性が高く、夏涼しく冬暖かい
- 見た目が本格的で「ログハウスらしさ」を体現できる
- 呼吸する木材が湿度を調整してくれる
- 地震や揺れに強い
デメリット:
- 精密な施工技術が必要で、コストが高め
- 気密性・断熱性は時間経過と共に下がる
- 収縮やひび割れによるメンテナンスがいる
- ログの形状による家具の設置制限と室内が狭くなる
2. 角ログハウス
▶ 北欧ログハウス(マシンカット)


特徴:
- 角材状にカットされたログを積み上げて作る
- 加工精度が高く、施工が比較的スムーズ
メリット:
- 高い気密性(日本の四季に適応しやすい)
- メンテナンスしやすく、外観が整っていてモダンな印象も
- コストパフォーマンスが良い
デメリット:
- 丸ログほどの「ログハウスらしい」個性や無骨さは薄れる
- 断熱性能が低いため、寒冷地では建てられない可能性がある
- 工場加工のため自由度が多少制限される
▶ ダブテイルログハウス(マシンカット&ハンドヒューン表面加工)


特徴:
- ダブテイルノッチによる堅牢な構造を実現
- ログハウスの醍醐味と高い居住性を確保
メリット:
- 組み手が強固で耐震性・耐久性に優れる
- 大きい角ログによる重厚で美しい外観
- 気密性・断熱性が高く、省エネ効果がある
デメリット:
- 高度な加工技術が必要で建築コストが上がる傾向
- 建築できる会社が限られる
- デザインが伝統的で好みが分かれる場合がある
3. 角ログ住宅
▶ ポスト&ビーム


特徴:
- 太い柱(ポスト)と梁(ビーム)で構造を支え、間仕切りや壁は自由に設計できる
- 日本の伝統建築との親和性が高い
メリット:
- 開放的な空間が生まれる
- 和風テイストと融合させやすい
- 耐震性が高く、大空間をつくれる
デメリット:
- ログ材の使用量が少ないため「ログハウス感」はやや弱い
- 一般住宅に近くなるため、ログ好きには物足りない可能性も
- 耐久壁(筋交い)が必要になる為、間取りに制限が生じる
▶ ティンバーフレーム


特徴:
- 太くて頑丈なフレームが生み出す構造美
- 耐久壁に頼らず大きな空間を支える
メリット:
- 間取りの自由度が高く、大空間を実現しやすい
- 耐久性・耐震性に優れる
- 気密性・断熱性が高く、省エネ効果がある
デメリット:
- 建築コストが高くなりやすい
- 高度な技術と専門職人が必要
- 一般住宅に近くなるため、ログ好きには物足りない可能性も
最近のトレンド
- 高断熱仕様のログハウス
北海道や信州など寒冷地では、断熱性能を重視した仕様が人気。トリプルガラスや高性能断熱材を併用し、快適性とエネルギー効率を両立。(北欧ログハウスを除く) - モダン×ログの融合
無垢材を活かしながら、ガルバリウム鋼板やモルタルなど異素材との組み合わせで、「モダンログ」というジャンルも注目されている。 - テレワーク&セカンドハウス需要
リモートワーク普及により、山中や湖畔のログハウスを「週末住居」や「ワーケーション拠点」として利用する層が増加。
まとめ
それぞれのログハウスには異なる魅力や機能性があり、用途や好みに応じて最適なタイプを選ぶことが重要です。ライフスタイルや建築地の環境を踏まえ、自分に合ったログハウスを見つける参考になれば幸いです。