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ホテル事業としてのログハウス投資 – ログハウスが拓く、新たな宿泊ビジネスの可能性【前編】

2025年09月30日 - 一般

― 民泊・グランピング市場で注目される理由とは ―

Investing in Log Cabins for Hotel Use – EP1

近年、国内外の旅行者の価値観に大きな変化が生まれています。「単なる宿泊」ではなく、「その場所でしか味わえない体験」が求められる時代。特に自然を身近に感じるグランピングや、暮らすように泊まる民泊の需要は年々高まりを見せています。そんななか、宿泊施設として「ログハウス」導入を検討する事業者が増えつつあります。本記事では、ホテル・宿泊業界や投資家の皆様に向けて、ログハウスが持つ商業的ポテンシャルと活用メリットについてご紹介します。

体験型宿泊施設の中核となるログハウス

「非日常」や「自然との調和」をキーワードにした宿泊スタイルは、コロナ禍以降ますます注目されるようになりました。グランピング施設や一棟貸しの民泊では、テントやコンテナハウスが選ばれることもありますが、滞在満足度・空間演出・滞在時間の長さなどにおいて、ログハウスは群を抜いた強みを発揮します。

木の香りに包まれた室内、薪ストーブの炎、ウッドデッキでのBBQなど、五感に訴えるログハウスの体験は、宿泊そのものを「目的化」させる力があります。またSNS映えする外観や内装も、集客力に大きく貢献します。

長期的な収益性と耐久性

ログハウスは、適切なメンテナンスを行えば100年以上と長く使用できる耐久性を持ち、木材特有の経年変化も「劣化」ではなく「味わい」として評価されます。これは、建物資産としての価値を維持しやすいという投資面での大きなメリットです。

また、ログハウスは冬暖かく夏涼しいという高い断熱性・調湿性を持ち、光熱費を抑えやすいため、運営コストの低減にもつながります。特に郊外・山間部の物件では、土地取得コストが安価な一方で単価を高めに設定しやすいため、高い利回りを見込めるモデルとなります。

民泊・グランピング市場との高い親和性

2020年代以降、特に首都圏や関西圏から車で2〜3時間圏内のエリアにおいて、週末の短期宿泊需要が伸びています。ファミリー層や20〜30代のカップルを中心に、「ペット同伴可」「焚き火体験」「星空観賞」といった付加価値が重視される傾向にあり、ログハウスはこうした需要と極めて高い親和性を持ちます。

さらに、全国で拡大が進む地方創生型プロジェクトやインバウンド復活を見越した受け入れ体制の中でも、「日本らしい自然体験」としてログハウスの導入が選ばれるケースが増えています。

次回の後編では、具体的な導入プランや運営ノウハウ、投資リスクへの備えについて掘り下げてまいります。

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By | 2025年09月30日

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